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ベーマガ時代よ、再び! :: enchant.js すっごいよ。

wise9 › 9leap Camp@Tokyoレポート:4時間でスマートフォン対応のHTML5ゲームをゼロから創ってみる が、面白いなぁって思っていたら……百式の管理人さんが、実際に enchant.js を使ってゲームを作られていました。


enchant.jsでゲームプログラミングに初挑戦! | IDEA*IDEA
enchant.jsを勉強するのに役立つサイトまとめ | IDEA*IDEA
enchant.jsでゲームプログラミング第二弾! | IDEA*IDEA


そこで、見つけた関連してそうな過去エントリ(エンジニアと「ベーマガ」について | IDEA*IDEA)を観て感じたことを。

当時のゲームは単純だった

ボクもベーマガ世代でした。
小学生の頃、友達の家に集まって、MSX*1 で BASIC を手分けして入力していたことを思い出します。当時は、外部記憶の媒体がカセットテープだったり、1.2MBくらいのフロッピーディスクだったりしました。640KBだったかな? 1.2MB は、今にしたら写真1枚以下ですものね……
保存するのにも何分も時間がかかるのは当たり前。保存中にトイレにいこうとして、電源ケーブルに足をひっかけてしまい、入力したプログラムをすべて消したトラウマもあったり。


それにしても、今のコンシューマゲームとは比べものにはならないくらいに、当時のゲームは単純でした。
ただ、その中にアイデアが溢れていたように思います。ただのアクションだけではなく、パズルゲームの要素が盛り込まれていたり。
コントロールもカーソルキーとスペースキーの5個だけとかが普通でした。


それでも楽しかったのは、コンピュータをコントロールしているという実感だったように思います。
小学生低学年が数字と英語の羅列を入力して、できたそれを思いのままに動かせる(と言っても、上下左右に動くだけとかだったりしましたが)のは感動でした。


ベーマガはゲームをやって「操作」するのも、プログラムを作り「制御」するのも楽しいということを教えてくれたように思います。
コンピュータのハードとソフトを同時に体感するには、ゲームが一番というのは解る気がします。


ただ、10歳にもならない子ども達に「マシン語」あたりは敷居が高過ぎて、ボクも含めてプログラム作成とかゲーム作成をすることは無くなってしまいました。
ちょうどそのころ、ファミコンディスクシステムあたりが出始めて、もっぱらコンピュータゲームは「やるもの」となってしまったように思います。


ただ、ボク自身はゲームを作ることにハマってしまい……ゲームブックを創作したり、TRPGにも流れて、自作モノ作ってみたり、ファンタジー世界の設定ノートを書きためたりと、22歳くらいまで痛い厨二病をこじらせてしまいましたが。
どうでもいいですね。

今のコンシューマゲームは複雑すぎる

もっとも単純そうなDSにしても、解像度の高い画面は2つ。ボタンはカーソル含めて12個。加えて、繊細なタッチパネル。
コレをコントロールするのは、作成者にとっても、プレイヤーにとっても、簡単では無いでしょう。
故に、複雑なガジェットを高度に操作する楽しみだけを子どもは見出してしまっていないでしょうか。


ゲーマガ当時のような、「操作」と「制御」の両方の楽しみを、同時に求めることは10代の子どもが興味を持っても相当な難易度のはずです。
そこを突き抜けた子どもが「天才」と呼ばれるのかもしれませんが……敷居が非常に高すぎるように思います。

enchant.js が1000人のエンジニアを生むかも

ボクも enchant.js をダウンロードしてちょっとだけ触ったところ、百式の中の人さんが過去に書いたベーマガのエントリをツイートした理由が、なんとなく解った気になりました。
べーマガ時代に感じた「制御」できる楽しみが、ビックリするくらい短いコードで味わえることが出来るんですよね。
キャラクターを上下左右に動かすのに書くコードは、6行程度で済むのですから……


子どもも大人も enchant.js を通じて、今のコンシューマ機では味わうことができない「制御」の楽しみを感じられることを期待します。清水さんのプレゼンにあったような「なにより自分がおもしろい」を体感できる広がりを秘めているように感じれるはずです。


wise9 › 少女と少年のための投稿型プログラミング情報ブログ の取り組みが、多くの未来のエンジニアを産み、育て……「1000人の凡人が一人の天才に負けるエンジニアリング」ではなく「凡人1000人で本当に良いプロダクトを作るエンジニアリング」を指向したい - Future Insight にある、天才に勝てる1000人のエンジニアが生まれたら最高じゃないでしょうか。


と、完全な部外者が妄想しましたとさ。

*1:もしかしたらMSX2だったかも