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『三色ボールペン情報活用術』 :: 1年くらいやってるけどコレはいいものだよ

三色ボールペン情報活用術 を読みました。今更。

著者はいろいろなジャンルでベストセラー本を出し続ける斎藤 孝さん。Lifehackが好きな人は、ファンだったりするのではないでしょうか。深く読むより浅く斜め読みして、どんどん消費して情報をいただける本ばかりなので、著者買いしてもいいくらいです。

活用術との出会い

以前、「三色ボールペンで情報活用しよう」的な記事を読みまして……以来、実践してきたのですが、ふと本家の本を読んでないことに気付いたので急遽読みました。
たぶん初めて読んだのは、ソフトウェア・テスト PRESSの古い本だったと思うんだけど……違うかな。テストエンジニアから離れて久しいので忘れてしまいました。でも、「三色ボールペンで情報整理と活用しよう」というのは、ボクの記憶にはばっちり残りまして、以来多色ボールペンを使い続けています。

ちなみに今の愛用ボールペンはフリクションボールですけどね。インクの出がドバドバ系なのが気になりますが、ボールペンなのに消せるというのはすごいメリット。でも、多色が一本になっているのがないのがツライところです。

理解力の欠如がきっかけ

ボクがこの情報活用術に興味が湧いたのは、間違いなく『理解力の欠如』を身をもって感じたからです。出会った当時は、ソフトウェア開発の最下流で品質管理がお仕事だったので、ソフトウェアの完璧な仕様理解と現物との比較評価がボクに求められているミッションでした。
まあ、いまにしても思えば……酷い仕事していたな、と。もっと良い仕事ができたんじゃないかなぁというのが、いまの感想。

なによりも、仕様の正しい理解ができなかったですね。理解ができないから、「自分ルール」で「この機能はこうあるべき」とか「ボクだったらこういう仕様にする」いうのが強かったです。いろいろ反発しまくってましたね。チームとしての貢献はほとんどできなかった。
ボクは汚いUIとかパフォーマンスが悪いのが大嫌いで、そんなところばかり突っ込んでいたら、単機能バグを見落としそうになったりとかしました。正直、使いにくかっただろうなあ……と、職場を離れた今だからこそ申し訳なく思っています。

で、少しでも理解しようとまずはテクニックを覚えようとして、ソフトウェア関係の本を読み漁っているなか、三色ボールペン方式の載っていたソフトウェア・テスト PRESSに出会ったというわけです。

三色のバランスが悪いメモ

三色ボールペン情報活用術 のキモは、手にした・目にした情報を

  • 赤 :: 客観的に再重要なもの
  • 青 :: まあ大事なもの
  • 緑 :: 主観的に大切に感じたもの

というルール付けで、線を引いたり、丸で囲んだりしていく手法です。

つまり、三色ボールペンのうち赤色・青色でマーキングされたは客観的に重要であり、情報の骨格にあたる部分で、理解したり記憶したりすることが求められるものを。緑色のマーキングは、骨格に対する疑問や理解の漏れがないかといったメモだったり、気付きだったり、アイデアだったりするわけです。
で。とにかく、ボクのメモは緑色ばかりでしたね。それもアイデアというか思いつきばかりが書き込まれてて、レビューとかしてもトンチンカンな感じでした。同僚や上司からの信頼も失うことばかりで、自己責任ながらも本当に苦労していた毎日でした……

偏った色のバランスについては、著者の斎藤さんも

 自分だけの感覚、自分だけの発想では、社会のシステムに乗って世の中を渡っていくことはできない。かといって、赤と青がいかに的確であっても、緑の部分のないアイディアにはおもしろみがない。
 社会的動物として現代を生きていくには、主観と客観を分けて考え、理解し、バランスよく発揮する力が必要とされる。

と、II章 三色方式とは何か 〜緑は香辛料 、加える量を間違えないこと〜 (59頁)で述べられています。

情報整理なんて糞くらえ!

I章 なぜ「整理法」ではダメなのか 〜情報は「お蔵入り」させては意味がない〜 (19頁)の、

 (情報となりそうなものを)”とりあえず取っておく派”は、中身はあとで時間のあるときにゆっくり読めばいいのだから、と考える。とりあえず整理して取っておきさえすればいい、と判断する。しかし、「いつか使うだろう」と思って溜める情報というのは、基本的に何の役にも立たない。

読んで、はてブのことをまず思い出したボク。たぶん350近くブックマークしているはず。役に立たない記事もブックマークしているんだろうなあ。改めさせて頂くことにしました。でも、たまーに、他人のはてブを覗くことがあるのですが、10,000近くブックマークしている人もいるんだよね。10,000件の記事を読み返しているうちに、新たな記事が生まれるわけで……さながら『情報のラットレース』……って、考えるとすごい無駄なことをしてたことに気付きました。
だって、ボクが求めている「情報」が、一番美味しいのは間違いなく鮮度があるうちだもの。
情報はチーズじゃない。溜めておいても熟成しない。
ボクみたいな理解力も記憶力も無い人間は、ラットレースをしている鼠にはなったらダメだと思う。少食でも美味しいうちに食べて、微々たるものでいいからアウトプットするようにします。そうすれば、美味しかった記憶が呼び戻されて……なにかのアイディアにつながるかもしれないものね。


情報の活用とアイデア出しの手法としては、もうちょっと詳しく書かれているので、それは読んでいただいた方がいいと思うので割愛!(Amazonマーケットプレイスなら\55だよ)