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いまさら読んでみた :: 『ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか』

ちょっと考えが変わってきた。というか、いままで考えないようにしていた『ボクらしく』ってヤツを考えてみたりした。
ボクがボクであるように。ボクがボクらしく生きることが、たぶん『楽(らく)』な生き方なんだろうな、と。

でもやっぱり……怖い。自分の趣味、嗜好を曝け出すことが非常に怖い。やっぱり小学校高学年あたりでオタ傾向の趣味をボクが語った時の、周りの反応がトラウマになってるんだろうなぁ。
世の重度のオタクさんは強いなぁと思う。『好き』を隠さずに、自分の色にしているってのは……ボクにはちょっとだけ魅力的に映りますよ。例えば、痛車とか乗るなんて考えられないものね……でもカミングアウトしてしまえば楽なんだろうなあ。


で。
そんな曝け出すべき悩んでいる中に出会ったウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶかですが。
Amazonでも高評価ですし、はてブもつきまくってるので、非常に評判が良いだけあって良書だと思います。娘が小学校高学年か中学生になって、悩み多き年頃になったら読ませたいな。中古なら1円だしね……すごくいい本なのに流通しすぎると酷い値段になりますねw


内容ですが、現代日本の生き方として「大きい組織」と「小さい組織」での違う生き方を読者に投げかけます。その中で語られるのは、生きるエネルギーの源となるのが「好き」であるということだと。
「好きこそ物の上手なれ」という古いことわざを、情報の革命期である1975〜2025年の半世紀に当てはめて、「学習の高速道路」という言葉に置き換えて体験や実例を元に綴られています。『webから得られる「無」償・「無」限の知識を、「好き」から始まる熱意で持って対象に没頭すれば、ぐんぐん知識が伸びますよ』と、力強いメッセージを飛ばし続けてくれてます。
性格的に飽きっぽく、諦めやすいボクとしては、同書に引用されていたノーベル賞受賞者である小柴さんのメッセージ……

大事なのは、「自分はこれをやりたい」というものを見つけること。それが人生でいちばん大切なことです。

……にやられました。いちばん大切なこと、疎かにしてるなあ。

それと。ボクは、もう一つ別の記述により惹かれました。「ロールモデル思考法」です。「ロール」はロールプレイングゲームの「ロール」と考えていいのかな。
ざっくりいえば、尊敬する人や優れた人の「真似したくなる部分」を取り入れて、自分の言動/行動に反映させてみましょうってヤツです。普通の人は意識せずにできているのかも知れない。けど……ボクはこんなこと考えもしなかった。どんなに優秀な人と出会っても、一箇所でも欠点をみつけてしまうと……その人を否定していたように思う。


例えば「『おーい!竜馬』を読んでから坂本龍馬に憧れている」みたいことを言う人のことを、ボクは真性のアホだと感じてしまう。時代も違うし、環境も違うし、100年以上前に死んでいて、マンガで脚色された人間に憧れてどーするのよ? とか。

けれど、別に全てを憧れて尊敬しなくてもいいんだよね。当たり前なんだけど。土佐藩時代に下士の身分から這い上がる龍馬に憧れる人もいるだろうし、勝海舟の弟子となり別次元の知識を手に入れ情熱的に動き出す龍馬に憧れる場合もあるだろうし、亀山社中での龍馬にベンチャーマインドを観る人もいるだろうしね。
……ボクは気付かないんですよね。「『おーい!龍馬』の坂本龍馬」像すべてと捉えてしまっていたんだなあ。0(ゼロ)か100である必要はまるでないんだと。

つまり、ウチの会社の社長や上司のすべてを、熱烈的に支持しなくてもいいんだってことに気付いたわけですよ……その人を部分で観て、良い部分を取り入れていけばいいんだなあと。
ボクより優れている部分だけを見つめればいいというのは、非常に気持が楽になる。『すべてを見習え』とか言われたら、頭おかしくなるもの。
この「ロールモデル思考法」を取り入れていけるようになれば、もうちょっとだけ今の会社の居心地を良く感じれるかも知れないし、今の会社で働くことが楽に感じれるかも知れないなあ。正直、もう遅いかもしれないけど。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
梅田 望夫
筑摩書房
売り上げランキング: 14744
おすすめ度の平均: 4.5
5 希望的な世界を生きる若者たちへのメッセージ
4 好きを貫いて楽しく生きる
4 タイトルの通り
3 面白いけど読みづらい・・・。
5 没頭が勝敗を決める時代をサバイブするために

ボクとしては、プログラムを書くのは面白いけど、好きな仕事ではないってのも解ってきてみたり。